【COPとは?】先進国と途上国が一堂に会して、温暖化対策を考える会議

地球温暖化の対策を考える国際会議。「Conference of the Parties」の略語。


1992年の国連環境開発会議(地球サミット)で決まった気候変動枠組み条約に基づいて、95年の第1回(COP1)から基本的に毎年1回開催。


京都で行われたCOP3では、先進国だけが温暖化ガス排出削減の義務を負うとする「京都議定書」がまとめられたが、新興国は会議より後に排出量が急増したことから不公平感が生まれてしまった。この反省を踏まえ、COP21ではすべての参加国が努力義務を負うとする「パリ協定」が採択された。


「パリ協定」では産業革命前からの気温上昇を2度未満に抑え、1.5度以内にするよう努力するという目標を掲げる。1.5度目標の達成には、世界の排出量を30年までに10年比で45%減らす必要がある。しかし現状では逆に10.6%増える見込みだ。


今年11月7~18日のCOP27では、気候変動に関連する災害にあえぐ途上国が「先進国は早期に工業化して気候変動を引き起こした」として、先進国に資金・技術の提供を強く求めた。先進国はウクライナ危機などで余裕がなく慎重だったが、支援基金の創設が決まったことで先進国と途上国が決裂する事態はまぬがれた。しかし肝心の温暖化対策は進展せず、議長国のエジプトは各国にさらなる排出削減目標の上積みを求めた。